やがて訪れる知識社会では、知識労働者が持つ「ナレッジ」が企業競争力の新たな基盤になる。それはまた経営自体の大きな変革を意味している。そして知識社会では「ブランド会計」「環境会計」に加え、「人材会計」「ナレッジ会計」が注目されるとの予測が立つ。そして企業には、ナレッジ企業モデル(柔軟性を持つ小さな企業の集合体である大企業)への早急な変革が求められるだろう。
一方で、知識社会ではITの重要性がさらに増すことはもちろんだが、それを管理統制する「ITガバナンス」が重視されるようになる。事業ごとの分散マネジメント化が進めば、コアコンピタンスのナレッジを蓄積する際は、細分化されたビジネス業務単位での管理や状況に応じ差別化した管理が必要になってくる。そしてそのように細分管理されるITガバナンスにおいては、アウトソーシングが企業の重要な戦略となる。しかしアウトソーシングの形態は千差万別だ。
そこでアウトソーシングを行うにあたり、どのような業務を選定すべきか、IT部門を例に示唆する。まず選定にあたってはアウトソーシングするべき範囲を絞ることと、その目的を明確化することが大切だ。
だがそれ以上に重視するのが、実はベンダーの選定である。ベンダーの決定要素は実現力とパートナーシップ。それはまた実際に仕事をする人材の問題でもあることを知っておきたい。 |